重要なお知らせ

Hirobaジャーナル

2026/04/20
  • PRESS

2026年4月7日(火)記者会見

2026年4月7日(火)、大和ハウス プレミストドーム B2Fアリーナにおきまして、株式会社札幌ドーム代表取締役社長 阿部晃士による記者会見を実施いたしました。

また、あわせて、北海道武蔵女子短期大学との連携授業と、ドーム居場所プロジェクトについての発表を行いました。

発表資料(2MB)

社長発表内容

2025年度の稼働率、決算見込概略について

2025年度のイベント利用日数は119日で、前期比マイナス10日となりましたが、設営撤去日は前期比プラス10日となり、稼働率は前期比プラス0.6%の71.0%となる見込みです。
売上高は20億円を超える見込みで、昨年度に比べますと約2億円ほど増加する予定となっております。
昨年の就任以来、ファーストステージ・セカンドステージ・サードステージの6か年で売上高30億円を目指すというお話をさせていただきましたが、いろいろな良い効果もあり、ファーストステージ(2025~2026年度)のゴールとして掲げておりました「営業黒字化」について、おかげさまで1年目から達成することができました。
札幌市への寄付でございますが、スポーツの普及振興に活用いただくために現金4,000万円(現金寄付は開業以来4度目・2019年度以来)並びに物品1,700万円を寄付させていただくことになりました。

2025年度の稼働率、決算見込概略について(イベント利用日数、稼働率、売上高、営業黒字化、札幌市への寄付)

イベントの経済波及効果試算について

経済波及効果につきましても、1年間のトータルが出ましたのでご報告をさせていただきます。
まず1月から3月までの第4四半期については、大きなイベントもありまして、経済波及効果95億円。
2025年度累計では、256億円という形となりました。

イベントの経済効果試算(札幌市への経済波及効果1-3月期95億円、2025年度256億円)

今後の注目イベントについて

スポーツにつきましては、引き続き明治安田J2・J3百年構想リーグが開催されます。
コンサートにつきましては、すでに発表されているものをご説明させていただきます。「JAL SAPPORO MUSIC EXPERIENCE 2026」、「to HEROes ~TOBE 3rd Super Live~」、9月に初めての開催となる「SBI MUSIC CIRCUS HOKKAIDO」、また「YOASOBI ASIA 10-CITY DOME & STADIUM TOUR 2026-2027」が11月に開催となります。
アマチュアスポーツイベントにつきましては、「第97回都市対抗野球大会 北海道地区2次予選」と「第51回社会人野球日本選手権北海道地区予選」を予定しております。
その他のイベントでは、「サッポロ モノ ヴィレッジ2026春」、「北海道土木・建築未来技術展2026」、「マイナビ インターンシップ&キャリア発見EXPO」、「職業体験型イベントU:meeets!!!」、「水曜どうでしょう祭 UNITE 2026」、「HBA Special Night 道新・秋華火」の開催を予定しております。
現在のところ稼働率は64%見込みですが、営業を行い、自主イベントも増やして、2025年度並みの70%超えを目指してまいります。

今後の注目イベントについて(スポーツ、コンサート、アマチュアスポーツイベント)
今後の注目イベントについて(その他、稼働率見込64%)

パートナーホテルのご紹介

ではここで一つ、新しい提携のお話をさせていただきます。「大和ハウス プレミストドーム×パートナーシップ提携ホテル」というものです。

目的ですが、当社とパートナーホテルが一体となり、MICE誘致力の強化、そして滞在価値の向上を通じて相互送客を促進し、持続的な収益創出と北海道・札幌の観光競争力向上に寄与することとなります。
よくテーマパークなどは近隣ホテルと提携がありますが、こういった公の施設がホテルと提携することはないかと思っております。
5万人も入るこの大和ハウス プレミストドームには、道内外から多くの方がお越しになります。様々な課題を抽出し、北海道・札幌の滞在にご満足いただけるよう、いろいろな情報交換をホテルさんとさせていただくということです。
中島公園周辺に新たにMICE施設を整備する話が出ておりますが、もう一度、札幌のMICEを強くしなければいけないと思っています。そのために、北海道で一番大きな箱である大和ハウス プレミストドームがきちっと旗を振り、宿泊事業者、観光事業者、市内・道内のMICE施設と連携していくことが非常に大事だと思っており、今回、このパートナーシップ提携ホテルという制度を設立させていただくことになりました。

提携の内容でございますが、四半期に一度程度、提携しましたホテルと情報交換をしたいと思います。
それから共同プロモーションの策定。道内にいてもお客さまに私たちの価値が届かないので、北海道から出て行き、本州、それから時には海外でも、北海道・札幌の魅力をリアルでプロモーションしていこうと考えております。
体験コンテンツなどの企画商品の開発および販売。3万人以上のイベントでは、退場時に地下鉄駅までの導線が混雑し、1〜2時間お待ちいただくこともありますが、たとえばパートナーホテル滞在者限定で専用のシャトルバスを出して、ホテルまで送り届けるなど、退場の分散化をしていこうと考えております。
最後に、宿泊・バンケット等における相互送客。皆さまもご承知の通り、来年2月で札幌パークホテルさんも営業終了になります。今後バンケットを持つホテルが減っていく中で、プレミストドームのこの大きなアリーナや諸室を活用したり、今はイベントのときしか営業していませんがドームにはレストランもありますので、札幌市内のホテルと連携し、イベントがない日でも食事提供をしたり。また、もっと大型のMICEを誘致し、札幌市内のホテルの方々の連合でケータリングをしていただくなど、一緒になって営業したいと考えております。

現在連携予定をしているホテルは9ホテルあり、これ以外にも現在交渉中のホテルがございます。

大和ハウス プレミストドーム×パートナーシップ提携ホテル(目的と提携内容)
提携予定のホテル(ANAクラウンプラザホテル、札幌グランドホテル、札幌パークホテル、京王プラザホテル札幌、札幌エクセルホテル東急、札幌東急REIホテル、SAPPOROSTREAM HOTEL、ニューオータニイン札幌、ホテルモントレエ-デルホフ札幌 ほか)

2025年度の振り返りと2026年度に向けて

就任から9か月強経ち、その中で昨年5つのプロジェクトを立ち上げました。その中で特筆すべき点についてご説明させていただきます。

今年1月6日から始まりました『DOME Snow Zone』。市民・道民、それから海外・道外の方々に、都心から近いこのドームで雪遊びをしていただこうという企画でございます。2025年度は手探りの中で、告知もほぼできていなかったのですが、来場者数は1,604名。10%近くは海外のお客さまで、これにはちょっとびっくりしました。どこからか聞きつけて、初日にアメリカから親子3名に来ていただき、スノーモービルに乗って大変喜んでいただきました。大通から地下鉄で12分、地下鉄の駅からドームまで450m。この約30分もかからないところで、巨大なドームと自然を背景に写真を撮れるというのは、海外のお客さまから非常に喜ばれました。
開催期間中にインバウンドの旅行会社、北海道観光機構、各旅行会社の方々にご視察いただきました。各方面からアドバイスをいただき、来年への自信にもつながりました。
美唄や千歳、美瑛など、様々なところで外国人のお客さまを満足させるような冬のアクティビティ施設がありますが、札幌中心部から一番近い施設で、かつ世界で唯一無二のこのドームをバックに写真が撮れる、そして思う存分雪で遊んでいただける施設として、さらなるブラッシュアップを進め、来年度はより多くのお客さまを迎え入れたいと思っております。また大きいこと言って、と言われるかもしれませんが、2026年度のDOME Snow Zoneの目標集客は1万人と掲げたいと思っております。雪の状況がありますが、可能な限り12月中からスタートいたします。
スノーモービルに乗らないお客さまは、スノーラフティングでも遊んでいただけるようにしております。昨年までの「ゆきひろば」は無料でしたが、今年から有料化しております。ただし、日本にお住まいの小学生以下のお子さまは無料でご利用いただけます。

次に、2月28日の北海道コンサドーレ札幌の試合開催時に発表した「J1昇格応援プロジェクト」は、コンサドーレの試合がある日に限りますが、飲食売上の一部を強化費として、株式会社札幌ドームから北海道コンサドーレ札幌に寄付するというものです。
28日は1万3000人近いお客さまがお見えになり、飲食売上も好調でした。1日でも早いJ1昇格を祈り、ホームスタジアムとしてこの応援プロジェクトを継続してまいります。

そして2月16日ですが、大和ハウス プレミストドーム、札幌コンベンションセンター、アクセスサッポロの3施設に、札幌コンベンションビューローを加えた4者で、初めて東京でセールスプロモーションを行ってまいりました。今まで3つの施設が合同で道外に営業に行くことはなかったのですが、今後一緒に札幌のMICEを盛り上げていこうと当社からお声がけさせていただき、オール札幌で展開をさせていただきました。
今回のポイントは、旅行会社や会議運営会社だけではなく、2027年度以降MICEを予定している企業の方にもご参加いただいたことです。札幌・北海道の観光のお話を札幌コンベンションビューローからしていただき、その後は3施設のご説明をさせていただきました。おかげさまでアンケートの評価も「満足・大変満足」が100%でしたので、2026年度は東京・大阪のキャラバンに行きたいというふうにも考えております。

その他にも、新規事業パートナーへのアプローチのほか、以前にドローンについての記者会見もさせていただきましたが、ドローンスクール開校の準備も進めております。
また、先月にはオフィスのレイアウトを刷新し、フリーアドレスを導入しました。年齢や部署の垣根を取り払い、雑談できる雰囲気になってきたと思っております。
それから、人事評価制度も大きく変えていきます。いわゆるメリハリのある人事評価を2027年度に正式導入するために、今年1年間かけて外部のコンサルタントと一緒に作り上げていく予定です。
最後に、社員提案型プロジェクトスタートについてですが、昨年度は私の方で5つのプロジェクトを立ち上げ、この指とまれ方式で実施しましたが、今年度は社員が自らアイデアを考えて提案し、その中から厳選して良いものをプロジェクトにして進めてまいります。まさしく自律・創造の社員を作っていくということで、5月15日を締め切りとして、1件でも多く社員からアイデアが出ると良いと思っております。ちなみに今回、個人の提案だけでなく、チームで考えてもいいですし、株式会社札幌ドーム以外のパートナー企業と合同で提案してもいいという形にしています。

MICEの世界ではよく「当たり年」「外れ年」と言いますが、2025年度は好調で、決算も非常に良いものとなりそうです。2026年度は稼働率見込みが64%と厳しいですが、2年後・3年後に向けた営業を全社員で取り組むとともに、2026年度も皆さま方からご支援をいただき、大和ハウス プレミストドームを盛り上げていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

2025年度の振り返りと2026年度に向けて(DOME Snow Zone)
2025年度の振り返りと2026年度に向けて(J1昇格応援プロジェクト)
2025年度の振り返りと2026年度に向けて(さっぽろMICE東京プロモーション)
2025年度の振り返りと2026年度に向けて(その他)

質疑応答

2025年度の純利益、営業利益、経常損益は

最終的な決算がまだ出ていないため見込みとなりますが、純利益は1億円程度を見込んでおります。営業利益や経常利益については、まだ精査できていないため、6月の株主総会の際に、正式な数値をお知らせしたいと思います。営業黒字は2022年度以来です。

昨年度と比べると決算が良い理由は?

大きかったのは大型ライブの開催です。例えば、嵐は3日間の開催になりましたし、Snow ManやVaundyも多くのお客さまに来ていただき、物販も好調でした。
さらに、当社の社員がすごいと思ったのは、いわゆる「貸館」だけでなく、周辺業務もきちんと受注してきたことです。1月に開催されたeスポーツ(APEX LEGENDS™ GLOBAL SERIES YEAR 5 CHAMPIONSHIP)でも、貸館以外の仕事をいただくことができました。これらが非常に大きな要因だと思います。

札幌市への還元が早まったことについて

札幌市への寄付については、2030年度までに行うつもりで考えていましたが、2025年度はしっかり利益が出ましたので、1年でも早く寄付ができるのであれば実施した方が良いと社外取締役の方々ともお話させていただき、今回、現物も含めて約5,700万円分をお渡しすることができました。現物というのは、レストランで使う調理器具や、貸館備品の更新などです。
イベントというのは、終わってみないと本当にわからない部分があります。例えば、熊が出たり、地震が起きたり、何が起きるかわからない。ですから今後も、きちんと利益が出たときには札幌市への寄付も行いますし、社員への還元もしていきたいと考えています。

稼働率が上がったのは、社長就任以来の営業強化の効果か?

2025年度の営業は、もう2年前から動いているものですから、私が来たからというわけではありません。
ただ、私が来てから、社員の皆さんがいろいろなアイデアを出して自主事業が増えたり、先ほど申し上げたように貸館以外でも売り上げを上げる工夫をしています。その結果、増収増益につながった部分は非常に大きいと思います。
条例で貸館の料金は決まっていてそれ以上売り上げをの伸ばすことはできませんが、他にビジネスはないかと頭を働かせて、例えば造作物・サインの制作、警備業務、お弁当の手配など、細かいことを積み重ねて増収につなげる意識が高まってきたのではないかと思っています。

札幌市の「ドーム活用促進費」が2026年度から廃止になることについて

株式会社札幌ドームが市に補助してもらわなくても経営できる状態に変わってきた、ある意味認めていただいた証ではないかと感じています。その期待に応えらえるよう、さらに経費の見直し、営業の拡大、そして外部との事業連携を加速させ、より安定した経営をしていきたいと考えています。
ドーム活用促進費は2年間で約2億円でしたから、正直、それほど大きな影響はないと思っています。「そのくらいは自分たちで稼ぐ」という感覚です。

2026年度の稼働率見込み64%はこれまでと比較して高い水準か?

ちょっと低いです。本当は年度当初の見込みで68%くらいまでいきたかったのですが、予定していたものの中で開催がなくなってしまった案件がいくつかあり、残念ながら今の時点では64%です。ただ、諦めてはいません。70%を超えるために全力でやってまいります。

稼働率が1割上がると収益がどれくらい上がる、というような目安は?

開催するイベントによって収益率が全く違うので、一概に言うことはできません。
イベントには、スポーツ、コンサート、MICEなどがありますが、特にコンサート系の売上比率が非常に大きいです。コンサートの場合、設営・撤去も含めて利用日数が長く、稼働率も上がり、その分収益も増える。こうしたイベントは非常に収益率が高いです。
ただ、私たちは収益率だけを追っているわけではありません。公の施設として、市民利用も継続していかなければなりませんし、地域の方々との連携も重要です。赤字にはできませんが、公の施設としての役割も並行して果たす必要があると考えています。

2026年度の売上目標や利益目標は?

稼働率見込みが少し低いのですが、営業黒字を目指します。

さらに収益を安定させるために、現時点での課題や取り組もうとしていることは?

「会社の風土を変えること」です。まだまだ“攻めの姿勢”に入っていないというふうに思っています。この1年ほどで社員が10人ほど増えました。全社員が一丸となって同じ方向を向き、「利益を生み、会社を成長させる」という意識を持つことが、株式会社として非常に重要だと思っています。そのためには、この20数年間で培われた社内風土も変えていかなければならないと考え、様々な取り組みをしている最中です。その一環として、オフィスのレイアウト変更も行いました。役職や性別、国籍、宗教などに関係なく、みんなフラットで新しいことを考えられる風土をつくる。
少しずつですが変化が出てきており、外部の方々からも「明るくなったね」「社員の方が生き生きしているよね」と言っていただくことが多くなったのが私としても非常に嬉しいです。今後1〜2年でさらにポジティブになっていき、お客さまも情報も、もっと我々の方に向いてくれれば良いなと思っています。ES(従業員満足度)を高めて、お客さまへのホスピタリティも上げて、様々な企業・団体・行政の方々が「株式会社札幌ドームと一緒に仕事をしたい」と思われる姿が、2030年度の理想像です。

パートナーホテルとの提携について

もう契約書も手交しており、今月下旬に第1回目のパートナーホテル連携会議を開催する予定です。イベント開催情報の共有も予定しています。
また、主催者から宿泊やパーティーの相談があった場合にパートナーホテルを優先的に紹介したり、当社WEBサイトにパートナーホテルのバナーを掲載して道外・市外から来るお客さまに宣伝をするなど、相乗効果を生んでまいります。
コンサート発表時には、札幌のホテルの高騰について報道もありますが、それによってコンサートや学会、イベントなどを「札幌でやめよう」となると札幌にとって大きなマイナスです。そうならないためにも、大型イベントが重ならないように調整できる機能を考えたい。北海道は繁閑の差が激しいと言われますが、(ホテルなどの)稼働率を1年中80%にしていくことが札幌・北海道の観光業に従事する人たちにとってハッピーだと思うので、戦略的にMICEを誘致していかなければなりません。ホテル側はMICEの情報を多く持っているので、今回のパートナーシップにより我々も情報を得ながら、札幌・北海道のMICEを活性化し、北海道観光を伸ばしていきたいです。

代表取締役社長 阿部晃士
会見の様子

北海道武蔵女子短期大学との連携授業について

就職に強い実践教育を行う北海道武蔵女子短期大学と、大和ハウス プレミストドームの連携授業を、今月から展開してまいります。
テーマは「非イベント日にどうしたら若者がドームに集まるようになるか?」という実践的な課題で、実地検証・ワークショップ・企画提案・実証実験まで、コラボで取り組んでいきます。
なお、ドームが短大とコラボするのは今回が初めてになります。
今年の夏休み、8月には、実証実験として、イベントなのか別の形なのかは未定ですが、企画の実現を目指します。
本日は武蔵短期大学の職員の方にもお越しいただいておりますので、取り組みの概要をご説明いただきます。

北海道武蔵女子短期大学との連携授業について

北海道武蔵女子短期大学より

入試広報課 澁谷氏

北海道武蔵女子は60年の歴史を持つ短期大学で、教養学科があります。また3年前には経営学部を持つ「北海道武蔵女子大学」も新設されました。
武蔵が一番評価されている点は「就職に力を入れている」ことです。全国の高校の進路指導の先生方へのアンケートで、北海道内の大学の中で就職に力を入れている大学第1位を獲得しています。また、全国の女子大学の中でも、就職に力を入れている大学第2位と高く評価されています。
近年では、さっぽろ雪まつりで辛ラーメンさんとコラボしたり、昨年はレバンガ北海道の「ガールズデー」とコラボするなど、さまざまな取り組みを行っています。
今回、短大の教養学科の取り組みとして、学生全員が履修する実験・研究の場「武蔵ラボ」を作りました。武蔵ラボは、課題解決演習、インターンシップ、留学、資格取得の4つがあり、自分のやりたいことをやってみるという場です。
その「課題解決演習」には12のモデルがありますが、その中の一つとして大和ハウス プレミストドームとの取り組みを行います。

担当講師 月館氏(株式会社すみか代表取締役

この4月から、北海道武蔵女子短期大学の非常勤講師として、「札幌ドーム聖地化プロジェクト」 を授業にいたしました。私は元々高校教員で、中学・高校のキャリア教育や探究学習支援を約20校で担当してきました。今回、短期大学でこうしたプロジェクトを担当するのは初めてです。
大和ハウス プレミストドームでは多くのイベントが行われていますが、イベントがない日にも人が訪れたくなる場所にするにはどのような課題があるのか、どのように解決していくのかということを学生の皆さんと一緒に考えていきます。若者視点で企画し、失敗もしながら前に進み、価値ある学びを一緒にしていきたいなと思っております。
授業では、実践的な課題解決力、マーケティング、プロジェクト推進力など、社会人基礎力を身につけることを目指します。座学ではなく、自分たちで考え、動き、社会を変えていく PBL(Project Based Learning)を実践します。
5月には展望台でドームの魅力を考えるワークショップを行い、社長や専務にプロジェクトを提案して、採択された企画を8月に実際に実行するという企画を考えております。 これまでにない、学生視点の新しい企画を展開し、ドームと学生自身の未来を変えていく取り組みにしたいと考えています。

北海道武蔵女子短期大学澁谷氏、株式会社すみか月舘氏
阿部晃士、月館海斗、北川憲司

質疑応答

以前に札幌国際大学とも連携授業をしていたが、今回新たに北海道武蔵女子短期とも連携授業をすることになった経緯は?

<当社専務取締役 北川>

札幌国際大学とコラボした際には、テーマは「地域の居場所になるにはどうしたらいいか」というもので、町内会の方々に回覧板でヒアリングを行うなどして、観光学部の学生さんから、ご高齢の方などがドームに足を運びやすくするためのアイデアとして、カフェやサウナ、道の駅のような提案をいただいていたと思います。
今回は短大との取り組みということで、より若い方々のセンスで、「どんな楽しいことがあれば“自分たちが”ドームに行きたいと思うのか」というテーマで、短大のほうからご提案いただいて、これは我々にとっても非常に新しい刺激になると感じ、喜んでお受けした次第です。

ドーム居場所づくりプロジェクトについて

ドームに新たに子どもたちの居場所をつくっていこうという取り組みについてご案内いたします。

愛称は「DOME GARDEN PROJECT」です。“幼稚園”を意味するドイツ語「Kinder Garden(子どもの庭)」は、ドイツの教育者フレーベルが「子どもが庭園でのびのび育つように」という思いで名付けた言葉ですが、その“ガーデン”という言葉を採用しました。

私どもがこのプロジェクトに取り組む趣旨は、「社会課題の解決」です。株式会社札幌ドームは利益追求だけではなく、公の施設として地域社会の課題解決に積極的に取り組んでいきたいと考えています。その中で、多くの関係団体や賛同企業の皆さまと一緒に、「子どもの居場所づくりの大切さ」をドームから社会全体に発信していきたいと考えております。

近年、ご家庭や学校に居場所がない子どもたちがたくさんいらっしゃいます。「第5次さっぽろ子ども未来プラン」からの抜粋ですが、札幌市の小中学生の不登校数は、令和に入ってから2倍近く増加しています。また、児童相談所における児童虐待の認定件数も、横ばいではあるものの毎年2,000件を超える状況です。

この現状に対し、ドームと一緒に取り組んでくださるプロジェクトメンバーをご紹介します。

ドーム居場所づくりプロジェクトについて(愛称、趣旨)
ドーム居場所づくりプロジェクトについて(札幌市の現状)

プロジェクトメンバー

【統括指導】近藤公彦氏

北海道武蔵女子大学教授(経営学)※会見当日欠席

【営業・広報】二ツ森菜月氏

北海道武蔵女子大学学生ベンチャー「株式会社i-vacs」社長

武蔵女子の4年制の大学で、「i-vacs」という学生ベンチャーをやっております。学生の目線でいろいろな企画をご提案できればと思っております。

【支援につなぐ】照井良和氏

公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会 こども事業課長

公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会は、札幌市内の児童会館や若者支援施設において、日々子どもたちの成長や若者の自立支援について取り組んでいます。このプロジェクトでは、そういった日々の子ども・若者たちとの関わりを通して得た経験や知見を還元してサポートして参りたいと思います。

【ゼミでの研究/利用者視点】明田川知美氏

北海道武蔵女子大学経営学部専任講師(教育学)
不登校を語る親カフェ「ポレポレ」共同代表

私はゼミの学生を中心に、学生たちと一緒にプロジェクトに関わっていく予定です。私のゼミでは教育をテーマにしており、学生たちは、学童保育所やフリースクール等でフィールドワークしています。それらの活動を通じて子どもたちの声、ニーズ、リアルな姿を、居場所づくりに反映させていきたいと思っています。また、子ども・若者の居場所づくりで重要なことの一つに、安全安心の確保があります。本学は女子大学ですので、特にそうした観点からも、ご提案できればというふうに考えております。

【利用者視点】竹内祐子氏

不登校を語る親カフェ「ポレポレ」共同代表

私は自分の子どもが不登校になった際にすごく困り、明田川さんと一緒に保護者の対話の場所、お話会を毎月1回開催しています。今年で4年目で、保護者の方が200名、延べで500人の方にお越しいただいています。保護者の方からは「安心できて、お子さんが何をしなくても自分らしくいれる居場所が少ない」ということを聞いていますので、そういった居場所を作りたい。それから、修学旅行や校外学習に行けない子も多いので、そういったお子さんたちにとっての体験に繋がる場所があるといいなという思いを伝えていきたいと思っています。

【アドバイザー】北崎千鶴氏

株式会社クリエイティブオフィスキュー取締役 ※会見当日欠席

【アドバイザー】塚本薫氏

一般社団法人たいせい子どもの未来サポート代表理事 ※会見当日欠席

本プロジェクトは、札幌市の官民連携窓口である「SAPPORO CO-CREATION GATE」を通じて提案し、実施に至った連携事業です。

今後の具体的な活動についてですが、リアルな“居場所”を、5月のゴールデンウィーク明けから夏休み前、6月くらいまでにこのドーム内に設置したいと思っております。場所は「キッズパーク」のとなりです。その空間に、読書や自習ができるコーナーをオープンしたいと考えております。
また、学校での授業が無い夏休みには、フリースクールのような「CREATIVE SCHOOL」を開催したいと考えております。一流アーティストの方々に講師をお願いし、ドーム内で自己表現のワークショップを実施予定です。
さらに、子どもたちにドームで何をやりたいか聞くと「お泊まり会をしたい」という声が以前から多く寄せられています。開催時期は未定ですが、防災体験を取り入れ、夜は段ボールベッドで寝てもらったりしながら、自己表現をテーマに遊びながら“生きる力”をつけてもらえるようなイベントも企画しています。

このほかにも多くのアイデアがありますが、私たちだけでは実現できないので、たくさんの企業の方々と一緒に取り組みをしていくことが、社会に子どもの居場所の大切さを広めていくことになると思います。今日一番大切なメッセージとしては、「共感し、支援してください」ということで、この居場所づくりやイベント実施に関する費用を支援してくださる企業を募集したいと思っております。興味を持っていただけた企業の方は、ぜひ株式会社札幌ドームまでご連絡ください。私どもと学生ベンチャーのi-vacsが説明に伺い、支援につなげていきたいと考えています。

ドーム居場所づくりプロジェクトについて(今後の活動予定)
ドーム居場所づくりプロジェクトについて(支援してくださる企業の募集)

質疑応答

今回のプロジェクトへの北川専務の思いは?

<当社専務取締役 北川>

昨年の4月に着任してドームの施設をいろいろ見たときに、お日様が当たって、すごく気持ちのいい空間がありました。居場所空間は、狭いところだと隣にいる人と何か会話しなきゃいけなくなったりしてちょっと居心地悪かったりします。広くて、放っておいてもらえるんだけど、寂しくない、というちょうどいい広さでもあり、すごくいいなと思いました。
また、就学前のお子さんとお母さん、お父さんがキッズパークで遊んでいらっしゃいますが、キッズパークに行くのに、今回作る場所の前を通ることになります。そうすると、不登校のお子さんが勉強したり、座ったりできる空間がここにあるんだと認知していただいて、小1の壁、中1の壁みたいなときに、ぱっと親御さんが思い出してくれたり。先ほども紹介ありました不登校の親の会のポレポレさんや、支援するNPOのポスターを貼って、そういう団体を知っていただくきっかけとしたり。そういう出会いの場所としても、ちょうどいい空間なんじゃないかなと考え、ぜひ実現したいということで皆さんに声をかけてプロジェクトチームができたという経緯でございます。

不登校のお子さんと接する竹内さんの今回の取り組みの受け止めは?

<不登校を語る親カフェ「ポレポレ」共同代表 竹内氏>

先日、ドームツアー(ドームの見学会)を3時間ぐらいして、子どもたちと一緒に回らせてもらいました。その時は、まずドームの中に歩いて入って行くだけでもすごくワクワクしたりとか、この広い場所にいるだけでもお子さんも喜んでくださって、私もとても嬉しかったです。
また、「何々をしなくてもいい場所」「自由にしててもいいよ」っていうのを最初に言ってくださってるっていうのが、すごく大切なことだなというふうに私は受け止めています。

今回オープンする読書・自習コーナーについて

<当社専務取締役 北川>

プロジェクトメンバーと意見交換してオープンを決めました。その場所の使い方のルールや、どのような空間にするとお子さんたちにとって良いかということなどは、明田川先生のゼミでも研究していただいて反映していきたいなと思ってます。

また、無償で開放します。子どもたちの居場所には、ファーストフード店やフードコート、図書館や区民センターのロビーなどがあると思いますが、長時間勉強していたりすると移動を促されることもあります。ドームだと何時間いても構いませんし、たくさん子どもが来ても結構空間が広いので、隣の人とぶつからずに、適度な距離で居場所として使っていただけるかなと考えております。

ドームにその居場所ができて終わりではなく、「うちの会社でもやってみよう」とか、そういうところが増えてくれたら嬉しいなというふうに思います。

「CREATIVE SCHOOL」の自己表現のワークショップについて

<当社専務取締役 北川>

なかなか自分の思いを人に伝えられないお子さんもいらっしゃると思います。今考えているのは、有名な振付師・ダンサーの方に体を使って表現をするワークショップをやっていただくことと、ミュージシャンの方に楽器を使って自己表現をするようなワークショップをやっていただくことです。

専務取締役 北川憲司
ドーム居場所づくりプロジェクトメンバー
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