重要なお知らせ

トップメッセージ

多目的施設としての優位性を生かし、
札幌ドームの新しい形を
総力で創り出します。

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代表取締役社長
山川 広行  YAMAKAWA HIROYUKI

既存事業を強化するとともに新たな事業を増やしていく

私たち札幌ドームは、「第二の創成期」ともいえる新たな時代を歩み始めています。
長らく札幌ドームを本拠地球場としてご利用いただいていた北海道日本ハムファイターズさまが2023年春に新球場へ移転したことに伴い、大きな経営環境の変化が現実のものとなりました。
「プロ野球のフランチャイズ球場でない状態で札幌ドームは大丈夫なのか」というご心配の声をいただくこともありますが、公の施設である札幌ドームのあるべき姿を見すえ、今後も運営会社としての使命をしっかりと果たしてまいります。さらに、未来に向けて札幌ドームの新しい価値を創っていくために、総力を結集して事業活動を進めているところです。
2031年の開業30周年に向けた長期ビジョン「SAPPORO DOME VISION 2031(SV-31)」においては、「賑わい愛される施設 そして、信頼される企業へ」という目標を掲げ、安定的な黒字経営の実現を目指して計画を進めています。 また、当初3カ年の2022~2024年で取り組んでいる「中期経営計画2024」では、「多種多様なイベント開催による貸館事業の活性化と新たな賑わいの創出」を図ってまいります。基本的には、既存の事業を強化して土台を固めつつ、新しい事業を増やしていくという考え方です。

新モードなどの活用法を増やし多種多様なイベントに対応

そうしたビジョンと計画のもとで、私たちが注力している主な取り組みについてご紹介します。
まずは、最大のユーザーである北海道コンサドーレ札幌さまとのパートナーシップです。北海道コンサドーレ札幌さまのSDGsプロジェクト「PASS」を協働推進していくための協定や相互に連携・協力しながら事業に取り組むことを目的とした「スポーツのチカラ×まちのミライ」パートナーシップを締結し、イベントのみならずさまざまな取り組みを協力して進めていきます。
また、コロナ禍が収束に向かう中、全国ドームツアーなどのコンサートも以前のように増えてきました。こうした大規模コンサートに加え、札幌ドームでは空間を分割利用できる新しい活用法「新モード」や「アリーナ半面モード」を開発したことで、コンサートだけでなく展示会やコンベンションなど幅広いニーズに対応できるようになりました。
こうした選択肢を増やすことは、主催者さまのメリットにつながると考えています。例えば、来場者約8,000人を2日間で動員するイベントの場合、約1万5,000人から2万人の中規模イベントに適した「新モード」を活用すれば1日で実施できるので、運営のための人材が確保しやすく、経費面にも寄与するのではないかと思います。
また、近年では、北海道でのラグビーファンの拡大も見逃せません。札幌ドームでの「ラクビーワールドカップ2019™日本大会」の開催を機に、名門チームによる大学ラグビー戦や2023年7月の日本代表戦の開催に結びついています。今後も、関係の皆さまと協力して、北海道のラグビー観戦文化を一緒に盛り上げていきます。
このほか、スポーツ文化のすそ野を広げる意味では、アマチュアスポーツも重要な存在です。高校、大学、社会人などの野球大会やサッカー大会などを増やして多くの皆さまに集まっていただき、札幌ドームを体感していただけたらと思います。
さらに、市民道民の皆さまがさまざまな形で参加できるような機会をもっと増やしていきたいと思います。自主事業として例年取り組んでいる北海道最大のハンドメイドフェスティバル「サッポロ モノ ヴィレッジ」など、ものづくり文化の発信も引き続き進めていきます。
このように札幌ドームは、全天候型の多目的施設という優位性を生かした活用法が多くあります。地下鉄駅に近い立地で交通アクセスも良く、スポーツイベント、コンサート、展示会などニーズに応じた多種多様なイベントに対応が可能です。さらに、数々の世界大会の運営を通して得たノウハウを私たちが蓄積していることも大切な財産ととらえています。
20年以上の歩みで得た札幌ドームの価値を、いまこそ発揮していかなくてはなりません。

希望とチャレンジの先に活路は開ける

今後の安定経営に向けて新たに取り組んでいることの一つに、ネーミングライツのセールス活動があります。プロ野球の興行に伴う広告収入が減少した分の収入確保策として乗り出しました。札幌ドームの価値等を調査・分析し、よりよい契約ができるよう進めております。
社員に対しては「失敗を恐れずにチャレンジしよう」と話しています。札幌ドームにとって、いまは厳しい時期ではありますが、社員のチャレンジを応援し、一人ひとりが仕事のやりがいを感じられるようサポートしたいという気持ちです。
市民道民の皆さまには、これからも札幌ドームに気軽に足を運んで親しんでいただき、多種多様なイベントを通じてさまざまな楽しみ方を体感していただきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。